商売繁盛で笹持ってこい!おらーやるんかぁ!!

少し前のことですが大阪の今宮戎に行ってまいりました。

宵宮というのでしょうか十日戎の前の九日のことです。

毎年覚悟はできていたのですが、本当にすごい人ででした。


まず境内に入りますと昨年一年間お世話にな
った笹を納めます。

納めるといってもでっかいゴミ箱みたいなところに投げ入れるだけです。

それから今年の笹をもらうのですが、戦争はここから始まります。

若い衆が笹を一本づつ境内の奥から出すのですが、そらぁものすごい奪い合いになります。
特の葉ぶりの良い笹は人気があって、奪い合いになります。

私の場合は毎年二本の笹を手に入れなければならないので本当に大変です。
笹を差し出す若い衆は少し高い所にいますので差し出された笹は必然的に高い位置にあります。
背の低い女性などは手を伸ばしても笹にすら手が触れません。
まさに地獄絵図のような様相です。
「ちょっとーとらいといてよ!」
「おらーのけー!!」
などと声が聞こえます。

やっとのことで笹をもたった私は「福娘」に飾りをつけてもらいます。
よく「福娘」を選ぶ人がいますが、毎年の私にはそんな余裕はありません。

一番速そうな列を見つけて取りあえず並びます。

そこで、事件が起こりました。私が並んでいた右隣のもう一つ右隣の福娘さんは外人さんに見えました。(西洋人のような顔立ちです。)

「へぇーこんな福娘さんもいるんだな」と思ってみていました。
写真マニアの加工の的になっていてバチバチと写真を撮られていました。しかし、手元がおぼつかない様子…飾りをつけるのもお金の計算をするのも一拍いや二拍遅いのです。

「あっちに並ばなくてよかった…」と思っていた矢先に悲劇は起こりました。
その外人の風の福娘宮司みたいな人に呼ばれて席を立ってどっかに行ってしまったのです。

それ列に並んでいた人は約10名ですが、いちようにキョトンとしています。その宮司みたいな人が・・・
「お並びの方は左にお入りください!」と淡々と言いました。

しかし、じっと並んで待っていた人々は納得がいきません。

「お前!! 横入りせぇ言うんか!!」という声と共に、一斉に民衆が立ち上がりました。

みんな片手に笹を持ちながら怒っています。

「おう!はよチェンジを用意せんか!!」とか「おっさん! お前がせぇ!」とか
「横入りせんといて!!」とか、先ほどの笹鳥よりも阿鼻叫喚の地獄絵図と化したのです。

「チェンジやチェンジ!!」とあるおっさんは同じことばっかり言っています。

結局は隣の列にチャックみたいに交わって、列は解消したのですが民衆の怒りは当分収まらず、笹を上下に上げ下げして怒りを表す人など険悪な雰囲気でした。

あと呆けたふりしてズンズン前へ割り込むおじいちゃんと、それを諌めるおばちゃんのバトルとか色んな事が起こりました。

私はというと「ようお参りでした。合わせて1万5千円の納めです。」と言われて払って帰りました。

一本7千5百円の笹を見たい人は是非社長室までお越しください。